まるがめ水面検証
丸亀といえば向かい風が吹くイメージが強いかもしれない。ボートレース丸亀の競走水面は瀬戸内海に突き出た埠頭にあり、方角は1マーク側が北、2マーク側が南。1マークの向こうに広がる海から北風が吹いてくることが多いため、ホーム向かい風のコンディションになるケースが多い。
ただ秋は違う。グラフを見てわかるとおり、10〜11月頃は2マーク側の陸地から南風が吹いてくることが増え、ホーム追い風になるほうが多い。
昨年11月に行われた丸亀周年のデータを見ても、全72レースの風向の内訳は、追い風が38レース(53%)、向かい風が15レース(21%)、左横風が10レース(14%)、右横風が9レース(13%)で、追い風が半数以上を占めていた。今年11月に開催される丸亀周年も風向をしっかりチェックしてから展開予想をすることが重要になってきそうだ。
丸亀月別風向割合
(最近1年間)

(集計期間:2024/9/1 ~ 2025/8/31)
丸亀の最近1年間の1コース1着率は58.3%とやや高め。全国平均(55.8%)を2.5%も上回っている。全国24場のなかでは徳山、大村、下関、住之江、常滑、尼崎、芦屋に次いで8番目の数字だ。
昨年11月に行われた丸亀周年では節間72レースで1コースが53勝をあげ、1コース1着率74.6%という驚異的な高さを記録。シリーズ5日目はイン逃げが11本も決まった。今年11月の丸亀周年も1コースが強さを見せる可能性大か。
ただ要注意なのが風だ。秋の丸亀は追い風が吹きやすいと前述した。丸亀の最近1年間のデータを見ると、風速1〜2mの緩い追い風なら1コース1着率が64.3%もあるが、風速3m以上の強い追い風なら1コース1着率は54.7%まで急落する。追い風が強くなると1コースから先マイした選手のターンが流れて2コース差しが決まりやすくなることを覚えておきたい。
丸亀コース別入着率
(最近1年間)

(集計期間:2024/9/1~2025/8/31)
丸亀は差し優勢の水面だ。最近1年間のデータを見ると、丸亀の差し出現率は14.5%。全国平均(12.6%)より2%ほど高い。逆にまくり出現率は12.4%で、全国平均(15.6%)より3%以上も低くなっている。
丸亀の決まり手データで最も目立つのは2コース差しの多さだ。出現率が10.3%もあり、これは全国24場のなかで平和島、三国、江戸川に次ぐ4番目となっている。
特に風速3m以上の強めの追い風が吹いたときは2コース差しの出現率が16.4%まで大幅アップ。この数字は全国24場のなかで1位で、2位の住之江(12.8%)を大きく引き離している。「丸亀+追い風=2コース差し」の方程式を頭に入れておきたい。
丸亀2~5コース決まり手出現率
(最近1年間)

(集計期間:2024/9/1~2025/8/31)
丸亀の舟券を買ううえで忘れてはならないのが干満差だ。満潮なら1コース有利、干潮なら1コース不利というのがボートレース界での定説。潮汐表をチェックして潮の高さを把握しておくことが重要になる。
11月の丸亀周年開催時の潮汐グラフを見ると、6日間通して序盤カードは潮位が高め、終盤カードは潮位が低めという傾向。初日のドリーム戦や5日目の準優勝戦、最終日の優勝戦など賞典レースは潮が下がっている状況で行われるため、センターやアウトから果敢に攻めてくる選手が出てくるかもしれない。
なお丸亀の競走水面は2マーク側で海とつながっているため、潮が下がっていく時間帯はホーム向かい潮になる。もし向かい潮のときに追い風が吹くと、潮と風がぶつかって水面が荒れることもあるので注意したい。
丸亀周年開催日
潮汐グラフ
