G1海響王決定戦
完全攻略ガイド
今年のG1海響王決定戦は12月7日から12日までの開催。住之江で開催されるSG第40回グランプリ(12月16日~21日)直前の大一番である。
グランプリ制覇を目指すトップレーサーのほか、G1初制覇や下関初Vを目指す選手などメンバーは重厚。主な出場予定選手の、賞金ランキングと下関優勝履歴(ともに10月26日時点)をみておこう。
下関優勝履歴10月26日時点
こうしてみると、優勝候補筆頭は下関ボートレースメモリアルV(2020年)をはじめG1V3としている寺田祥。下関は誰よりも走り慣れた水面であり、特徴を知り尽くしている点は見逃せない。

さらに、大峯豊にもスポットを当てたい。当地V8を誇るばかりか、今年8月にボートレース若松で開催されたSG第71回ボートレースメモリアルでSG初優出。3着に入り存在感を示している。
地元勢では、このほかにも下関で開催された2019年のG1中国地区選手権を制している海野康志郎や当地V8の原田篤志、2023年の下関ルーキーシリーズを制している佐々木完太、さらに今年4月の同シリーズで優勝した井本昌也が出場。こちらも注目を集めることだろう。

一方、遠征勢では今年1月のG1海響王決定戦(70周年記念)を制している宮地元輝が筆頭格。この時はオール3連対で走り通すなど決定力を見せつけていた。
また、この70周年記念ファイナルで戦った馬場貴也は現在(10月26日時点)、賞金ランキング6位。その圧倒的なレース力で2022年3月のG1下関67周年記念以来の栄冠を取りにくる。
そのほか、先のボートレースダービーで優出3着とし6位から5位に上がってきた桐生順平や徳山で開催されたSGオーシャンカップで優勝し7位につけている西山貴浩、先のボートレースダービーで優出(6着)し9位に浮上した新田雄史、さらに今年ここまでV6とし来年3月のボートレースクラシック(蒲郡)を完全に視野に入れている常住蓮も参戦。激アツとなることは必至だ。


さらに忘れてはならないのが女子トップレーサー3名の存在。
現在(10月26日時点)女子賞金ランキング1位の遠藤エミは、今年9月の下関一般戦で7戦6勝の準パーフェクトV。調整面で一方リードしているとみていいだろう。
また、守屋美穂は今年V4(3月尼崎オールレディース・4月桐生ヴィーナスシリーズ・5月大村ヴィーナスシリーズ・7月鳴門一般戦)としており女子賞金ランキングは3位。初のG1タイトルゲットをファンも後押しする。
さらに、10月に三国で開催された「ファン感謝3Days ボートレースバトルトーナメント」で優出3着。男子相手に互角以上の戦いを演じることができる西橋奈未も参戦。期待は増すばかりだ。
ボートレース下関は海水面ながら、潮位の変化を直接受けないよう堤が設けられたプール型。波やうねりの影響が少ないだけでなく、干満差を意識する必要がない安定水面である。
勝負どころとなる1マークのバックストレッチ側は91m。思い切ったターンが可能だ。
また、ピットから2マークまでの距離が173mと全国で2番目に長いため、ピット離れの良し悪しでコースが入れ替わることがある点は押さえておきたい。
ボートレース下関は、干満差がなく比較的穏やかな水面であることをふまえると、風の影響が最も重要。下関環境白書によれば、この時期の風は「北西からの季節風」が強めに吹くとのこと。レースコースを右横風が吹き抜ける可能性が高く、握りすぎると1マーク出口で流れることになる。ただし、ターンマークをしっかり引きつけて旋回する1号艇選手にとっては有利。風が後押しするのだ。
その証左が昨年12月と今年7月のコース成績データ。冬場は明らかにイン戦が強いのだ。しっかり押さえておきたい。



