レース展望

約3カ月ぶりのからつ周年開催!トップレーサーが再び集結!

 ボートレースからつの開設72周年記念「G1全日本王者決定戦」が6月5日~10日まで開催される。前回の唐津周年は今年3月に行われており、約3カ月ぶりにトップレーサーが唐津に集結。前回活躍した選手はその再現を、前回悔しい思いをした選手はその雪辱をめざし、今回新たに参戦する選手は必勝を期す。

 地元の佐賀支部からは深川真二古賀繁輝峰竜太宮地元輝山田康二上野真之介安河内将安河内健末永和也定松勇樹常住蓮が登場。多彩なメンバーで遠征勢を迎え撃つ。

 前回活躍した選手の筆頭格はもちろん末永和也だ。3月の唐津周年で優勝。予選を2・1・2・4・1・3着でトップ通過し、準優・優勝戦は1号艇で1着を奪って頂点へ。2023年の九州地区選に続く自身2回目のG1制覇で、地元記念初タイトルとなった。末永は1月の唐津ルーキーシリーズ、3月の唐津周年、5月の唐津GWレースで立て続けに優勝しており当地3節連続V中。いま唐津で最も無双している選手だ。6月の唐津周年に向けても気合は十分だろう。75~78年の松尾泰宏(3連覇)、80~81年の彦坂郁雄に続く史上3人目の唐津周年連覇を狙う。

 前回最も悔しい思いをしたのは峰竜太のはずだ。3月の唐津周年では初日ドリーム戦でまさかの転覆。負傷帰郷となってしまった。唐津で通算56優出25Vという圧倒的な実績を誇るだが、当地記念レース(G2以上)はこれまで18節走って6優出0V。なぜか地元記念タイトルには縁がない。今度こそ悲願の唐津周年初制覇へ。3月の雪辱を期すに注目が集まる。

 宮地元輝もリベンジに燃えていることだろう。3月の唐津周年では予選34位で敗退。2連対率48位の低勝率モーターに苦戦し、思うような結果を残せない無念の展開となった。宮地は唐津記念レースでの優出が意外にも2018年唐津周年の1回だけ。今度こそ地元ファンの前でV争いを沸かせたいところだ。近況の宮地は3月の若松SGボートレースクラシックで優出4着、4月の福岡周年で優出3着などリズム上々。唐津記念初Vへ機運は高まっている。

 その他にも唐津G1優勝2回の深川真二をはじめ、3月の唐津周年で優出4着の山田康二と優出5着の定松勇樹、唐津周年初優出を狙う上野真之介、3月の唐津周年では予選19位で惜しくも次点だった常住蓮、唐津周年で優出4回を誇る古賀繁輝など地元勢は楽しみなメンバーがそろう。どんな戦いを見せるのか楽しみは尽きない。

 遠征勢では前回最も活躍が光ったのは平本真之(愛知)だ。3月の唐津周年で優出2着。2・3・1・2・3・3・1・2着とただ一人の節間オール3連対をマークして準Vに輝いた。平本は意外にもまだ唐津優勝歴がないが、2015年の唐津周年で優出4着、2018年の唐津ダイヤモンドカップで優出2着に入るなど当地記念レース優出3回の実績があり水面相性は悪くない。今回は唐津初Vを狙うのみだ。

 前回の雪辱を期すのは西山貴浩(福岡)だ。3月の唐津周年では初日のドリーム戦で1着を奪う好発進も、3日目に転覆とフライングを喫してV戦線から脱落し、4日目で途中帰郷。西山は昨年3月に唐津ダイヤモンドカップで優勝しており当地連続Vがかかる一節だったが、無念の戦線離脱となった。今回は2つ目の唐津G1タイトルをめざして水面を沸かせてくれるはずだ。

 3月の唐津周年に出場していなかったメンバーでは池田浩二(愛知)に注目したい。2021年に唐津周年で優勝し、2022年には唐津でのSGグランドチャンピオンを制覇。唐津記念2Vの実績を持ち、今節出場メンバーのなかで唯一の唐津SGタイトルホルダーだ。池田は今年すでに記念レース優出4回をマークするなど好リズムで、賞金ランキング5位につける充実ぶり。唐津周年でもV争いのカギを握ってきそうだ。

 その他では2016年唐津周年覇者の石野貴之(大阪)や、2020年に唐津周年で優勝している丸野一樹(滋賀)、4月にマスターズチャンピオンで優勝した森高一真(香川)、唐津周年で優出2回の桐生順平(埼玉)、2023年に唐津MB大賞で優勝した山口剛(広島)、賞金ランキング6位につける上條暢嵩(大阪)、2016年に唐津MB大賞でV歴がある篠崎仁志(福岡)、5月に唐津一般戦で優勝したばかりの濱崎直矢(埼玉)らも目が離せない。

 また今回の唐津周年には女子レーサーも参戦。遠藤エミ(滋賀)、浜田亜理沙(埼玉)、渡邉優美(福岡)の3人が登場する。なかでも5月の常滑レディースオールスターで優勝したばかりの浜田は必見。唐津は3節連続優出中と好相性だ。

(データはすべて2025年5月18日現在。カッコ内の表記は支部)