ピックアップレーサー記者コラム
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4028 田村隆信

銀河系と称されたスターぞろいの85期でデビューした田村は、初戦からいきなり1着を挙げて才能を示した。2001年、初出場となった地元・鳴門の四国地区選でG1初優出(3着)。さらにG1初制覇とSG初戴冠はいずれも登録4000番台で一番乗りと、数々の記録を打ち立ててスター軍団を牽引してきた。これまでSGは21回優出、3回の戴冠。G1でも69優出、16優勝と、第一線で輝かしい実績を残し続けている。マスターズ世代に突入した現在も、その存在感は揺るがない。地元・鳴門では通算20V、うちG1が4V。まさに地元絶対エースだ。24年2月のまるがめ開催の四国地区選を制し、3度目の〝四国チャンプ〟に輝いた。25年はやや静かなスタートとなったが、11月の下関G2・モーターボート大賞で優出6着と復調の兆しを示す。若手の台頭が著しい中にあっても、その走りに衰えは見られず、勝負どころで確実に着をまとめる巧さは健在だ。潮流やうねりなど難条件がそろう鳴門水面は、経験値がものを言う舞台。数多くの修羅場をくぐり抜けてきた田村にとって、簡単に主導権を譲るわけにはいかない。その走りに、久々の美酒が待っているか。円熟のエースが再び鳴門を沸かせる。


4030 森高一真

マスターズチャンピオン覇者が満を持して〝四国チャンプ〟取りへ臨む。森高は25年4月の桐生マスターズチャンピオンで大会初V。優出会見では「名誉あるタイトルだし、欲しい」と語っていたが、しっかりと手に入れた。口ひげ姿でちょっぴり強面だが、実は優しい名人の誕生だ。
 G1優勝は2019年11月のまるがめ67周年以来、通算5回目。井口佳典、田村隆信、湯川浩司、丸岡正典、田口節子らタイトルホルダーがそろう〝85期・銀河系軍団〟の一人で、森高自身も13年11月の津チャレンジカップでSGを制している。今や強豪となった同期らと昔から切磋琢磨してきた経験が、森高の強さの〝土台〟となっている。
そんな名人が次に狙うのは〝四国地区No.1〟の座だ。お隣の鳴門と地元・まるがめでも開催される四国地区選手権だが、不思議とまだ優勝はない。そして、まるがめ開催だった24年は徳島支部の田村隆信、25年は島村隆幸にタイトルを奪われており、26年はお返し、いや倍返ししないと気が済まないはずだ。24年9月の鳴門72周年では準優3着と優出こそ逃したものの、節間3勝を挙げるなど活躍した。マスターズチャンピオンとなった森高が、四国チャンプ襲名を狙う。


5278 田中駿兵

地元・うずしお軍団から、また一人〝新星〟が誕生した。それはデビュー4年目を迎えた131期の田中だ。6回目の優出となった昨年12月の住之江ルーキーシリーズで、2コース差しを決めて悲願の初V。〝浪速の新怪物〟と呼ばれる石本裕武、山口晃朋に次ぎ、131期では3人目の優勝者となった。「優勝戦は131期の3人(城間盛渚と石本裕武)で乗れてうれしかったし、自分が一番優勝したかったから(優勝できて)メチャメチャうれしかったです」と喜びを語った。
前期勝率は6.45で、26年1月から初めてA1に昇級。スピード出世の要因にターン力の強化を挙げる。「ターンの練習をしてきて、エンジンがよくないときでもターンで勝てるようになってきたし、今後は7点勝率を目指していきたい」。
今回の四国地区選手権でG1初出場。当然ながらチャレンジャーの立場だが、強豪が相手でも地元水面で少しでも爪痕を残したい。「自分の持ち味は旋回力なので、しっかりと握る豪快なレースをして、ファンの方にいいレースをするなと思ってもらえるように頑張りたい」。豪快な旋回を武器に暴れ回り、全国にその名を売る。


4年越しのリベンジVを狙う。片岡は2017年7月のびわこ65周年を制してG1覇者の仲間入りを果たすと、22年8月に浜名湖メモリアルでSG初V。香川支部のエースと呼ばれる存在へと成長した。翌年11月の三国チャレンジカップで2度目のSG優勝を飾り、文句なしで四国地区を代表する選手の一人となった。タイプ的にはスタート力、ターン力など、ボートレーサーとして必要な能力の全てが整っており欠点が少ない〝オールラウンダー型〟。そんな片岡だが、四国地区選手権はまだ勝っておらず、何としても手にしたいタイトルなのは間違いない。
今も忘れられない。鳴門で開催された22年2月の第65回大会。予選をトップ通過すると準優も1着。優勝戦1号艇を手にしたが、田村隆信の前ヅケで深い進入となった上に、6コース単騎となった山田祐也にまくられて2着惜敗。鳴門で味わった悔しさは、鳴門で晴らすしかない。25年末は特別戦で予選落ちが続いたが、浮上のきっかけをつかむ意味でも、今回の四国地区選は今後に向けて〝試金石〟となる。


5043 中村日向

相性抜群の舞台で再びG1取りへ。香川支部の成長株・中村は2025年、17回の優出、クラシック出場へ大きく前進する6回の優勝と、キャリアハイのペースでVを量産。充実ぶりは数字が如実に物語っている。2022年、23年と2年連続でトップルーキーに選出されたスター候補。2019年12月のまるがめで、デビュー1年9カ月目に待望の初白星と初優出を決めて頭角を現すと、2022年のG1初優出と、翌23年のG1初優勝を成し遂げたのは、どちらも当地開催の四国地区選。今大会で大きく飛躍したように、鳴門水面は特別な舞台で、選手としての転機となったメモリアルな水面である。25年はG1戦線でも存在感を示しており、2月のまるがめ四国地区選では優勝戦6着、9月の宮島ヤングダービーでは3着と、2度のG1優出を果たした。SGでも、5月の地元・まるがめ開催のオールスターでSG初1着を挙げて水神祭も経験。12月には住之江グランプリシリーズ戦にも初出場し、着実に経験を積み上げている。勢い、実績、舞台設定と三拍子そろった今大会で、どんなインパクトを残すのか。自身2度目のG1タイトルをつかみ取る可能性は十分にある。


4571 菅章哉

悲願の地元G1初制覇で四国チャンプ襲名だ。菅にとって25年は飛躍の一年となった。4月の津73周年でG1初優勝を飾ると、10月の多摩川71周年でもV。年間G1で2Vは、トップレーサーの証しと言っていいだろう。11月の福岡チャレンジカップは残念ながら予選落ち。25年獲得賞金ランクは21位で、目標の住之江グランプリ出場は叶わなかったものの、それでも過去最高の一年となった。
 もちろん、それで満足はしない。26年はさらなる飛躍を遂げる一年にするつもりだ。目標はグランプリ出場。そのうえで、6月に地元・鳴門でグラチャンが開催されることが、大きなモチベーションとなっている。
105期同期の佐藤翼と磯部誠は、25年にグランプリに出場。同期生の中では劣等生だった菅だが、チルトを跳ねた一撃仕様など、存在感抜群の走りでファンからの支持は厚い。四国地区選では香川支部勢はもちろん、地元・徳島支部の誰にも負けたくない。悲願の地元G1取りへ、チルトを跳ねた一撃仕様も含め、変幻自在な走りで四国No.1の称号をつかみ取る。