ピックアップレーサー記者コラム




ホワイトシャーク・白井英治のSG優勝は2022年の大村グランプリを含め4回を数えるが、中でも2018年のグランドチャンピオンは地元徳山開催だったこともあり、多くのファンの記憶に刻まれている。一方、G1は通算15V。徳山では2008年と2022年の周年記念「G1徳山クラウン争奪戦」で王冠を戴いている。

2026年は4月の桐生「G1赤城雷神杯」と宮島の「PG1マスターズチャンピオン」で優勝。8月の徳山お盆レースも制している。8月24日時点の獲得賞金ランキングは6位だ。

スタートの踏み込みを武器に勝利するだけでなく、硬軟織り交ぜた戦法で2着や3着に絡んでくるのも特徴。以下のデータ(2026年1月1日~8月24日のコース別成績)はファンを勇気づけるはずだ。参考としたい。

1コース 1着率74.2% 2着率11.4% 3着率 2.8%
2コース 1着率14.2% 2着率42.8% 3着率21.4%
3コース 1着率21.4% 2着率32.1% 3着率21.4%
4コース 1着率20.0% 2着率28.5% 3着率14.2%
5コース 1着率 4.5% 2着率13.6% 3着率18.1%
6コース 1着率 0.0% 2着率17.6% 3着率35.2%




2025年12月、住之江のSGグランプリを制し8年ぶり2度目の賞金王に輝いた桐生順平。SG優勝5回、G1優勝19回のトップレーサーが年末に向け加速してくるのは間違いない。8月24日時点の獲得賞金ランキングは18位である。

2026年の優勝は地元戸田のゴールデンウィーク戦のみで記念戦線で思うような結果が出せていないが、実力が揺らぐことはない。1コースと3コース戦で白星を量産し得点率上位の起点とするだけでなく、難しいといわれる2コース戦の巧みさが光る。それは、今年1月1日から8月24日までのコース別成績に顕著だ。

1コース 1着率70.3% 3連対率85.1%
2コース 1着率 5.2 % 3連対率84.2%
3コース 1着率23.8% 3連対率52.3%
4コース 1着率 8.7 % 3連対率65.2%
5コース 1着率 5.5% 3連対率50.0%
6コース 1着率 0.0% 3連対率39.1%

1コースと同等の3連対率を誇る2コース戦は秀逸。桐生順平が2コースに構える時はセンター・アウトが封じられるケースが圧倒的に多く、その分1コースが逃げやすい展開になることをぜひ覚えておきたい。




2025年11月、徳山で開催された開設72周年記念「G1徳山クラウン争奪戦」を制したのが関浩哉。相棒としたモーターは2連対率40位タイの低調機だったが、整備とプロペラ調整で克服。優勝戦はコンマ07のスタートからイン速攻で徳山初優勝を飾っている。表彰式では「こみ上げてくるものがある」と目に涙を浮かべた姿が印象的であった。その流れは、翌12月の下関周年記念Vやグランプリ(住之江)優勝戦2着となって表れている。

通算G1優勝回数は6回。初優勝が浜名湖のPG1ヤングダービー(2018年9月)だったようにビッグレースに強いのが特徴。タイトルこそ違うが、徳山記念覇者の勢いは高く評価されるところだ。

2026年は5月の桐生ゴールデンウィーク戦の優勝のみで、獲得賞金ランキングも44位(8月25日時点)に甘んじているが、ここから浮上を期すことになる関浩哉。その主戦場とするスロー水域での戦いに注目したい。2026年1月1日から8月24日までの1コース1着率は84.6%と極めて高いが、それだけでなく、2コース1着率は29.1%、3コース1着率でも24.0%もあるのだ。
「まだ誰もやっていないことがあるはず」と常に未来志向の勇者の活躍に期待したい。




SG優勝はグランプリ2回(2011年・2013年)を含め11回、G1優勝16回、通算優勝は104回と、ボートレース史に燦然と輝く記録の持ち主が池田浩二。グランプリ出場は現在、5年連続16回を数えている。
2026年は3月の児島周年記念を制したほか、常滑の正月レースとお盆レースでタイトルを奪取している。8月24日時点の獲得賞金ランキングは5位である。

多くの若いファンから「イケコー」と呼ばれ信頼を得ているが、その背景にあるのは勝負に対する真摯な姿勢。派手なパフォーマンスや大言壮語はなく、できることを淡々と尽くす姿に共感が集まっている。それはいわば「憧れ」のようなものだ。静かに人を惹きつける魅力は、人柄そのものであるといっていいだろう。

その戦いぶりは全方位型。逃げはもちろん、まくり、差し、まくり差しとあらゆる戦法が繰り出せるが、それを単に器用と称するのは語弊がある。むしろ、努力の賜物というべきだ。高度なターン技術「ウィリーモンキー」は高い志と鍛錬から生まれたのである。

戦いの舞台である徳山は、2011年の「G1徳山クラウン争奪戦」を制した水面。ファンの期待に応えるため、今なお進化し続ける池田浩二の雄姿に注目したい。




「真剣勝負します!」。
山口剛がファンに発する言葉には、多くのメッセージが込められている。
「妥協したりあきらめたりしない」「相手によって姿勢や闘争心が変わることはない」「記念競走であれ一般戦であれ姿勢は変わらない」「たとえアクシデントがあった後でも次を目指す」など、目の前の戦いに全能力を尽くす決意である。プロセスを重んじる精神性が根底にあるのだ。

そういう意味で多くのファンの感動を呼んだのが、2025年11月の福岡SGチャレンジカップV。2010年3月の平和島ボートレースクラシック以来、15年8カ月ぶりにSGタイトルを獲得した際、「目の前のひとつひとつを積み重ねている感じ。悔しい思いはしているけど、その時にどうするか、ボートレースを通じて鍛えてもらっている」と感慨深げに語っていたからだ。「本当に喜べるのはグランプリを取った時…」なのかもしれないが、それは競技者としての道のりに終わりがないことを示しているといってもいいだろう。

2026年はここまで一般戦2Vながら、3月の蒲郡SGボートレースクラシックで優出5着、G1戦でも4優出していることで、獲得賞金ランキングは10位(8月24日時点)につけている山口剛。そのレースプロセスに注目したい。




今年7月12日、戸田で行われたG2全国ボートレース甲子園の優勝戦。3号艇の大峯豊は「ダッシュからいく」との宣言通り3カドに構えると、コンマ04のトップスタートからまくりを決め、山口県勢として初の当大会制覇を成し遂げた。
先輩である白井英治の後押しを受け、「深紅の大優勝旗を山口に持って帰る」という宣言通りの快走であった。

G2初優勝を果たした42歳は、G1中国地区選手権(児島)を制した2010年に勝るとも劣らないシーズンの最中にいるが、その前哨戦は2025年にあった。8月に若松で開催された「SGボートレースメモリアル」でSG初優出。白井英治が優勝した大舞台で3着に入着している。これにより、年末のグランプリシリーズに3年ぶりに出場し、予選突破を果たしたのだった。

ファンが注目するのは大峯豊の「地元への思い」だ。深紅の大優勝旗を山口に持ち帰った勇者が目指すのは地元G1V。徳山は2026年のボートレースメモリアル(桐生)の推薦場でもあり、感謝の気持ちも強いはずだ。白井英治と並ぶ地元の誇りとして、G1ダイヤモンドカップを盛り上げることになる。シリーズの中核として、その多様な調整力と多彩な戦法に注目したい。




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