レース展望

桐生でマスターズ初開催!名人の座を争う春の上州決戦!

 ボートレース桐生ではプレミアムG1「第26回マスターズチャンピオン」が4月22日~27日まで開催される。45歳以上のベテランレーサーたちが名人の座をめざして集結。春の上州で匠の技をぶつけ合う。

 V争いのカギを握るのは江口晃生(群馬)だろう。地元の群馬支部からただ一人参戦する。江口は桐生の記念レースで通算19優出3Vという圧倒的な成績。猛者たちがそろうマスターズでもこの桐生実績に太刀打ちできる選手はいない。また江口は今年6節走って6優出1Vと近況絶好調。今年の勝率7.52は今節出場メンバーのなかで堂々6位だ。2013年びわこ大会以来となる12年ぶり2回目のマスターズ制覇は十分に射程圏といえるだろう。60歳となった今なお衰え知らずの江口から目が離せない。

 桐生マスターズには大会歴代覇者が江口の他にも5人参戦する。井口佳典(三重)、上平真二(広島)、原田幸哉(長崎)、今垣光太郎(福井)だ。

 井口佳典は2023年若松大会の覇者。2年ぶりの名人奪還をめざして登場する。今年の井口は1月の下関周年で優出6着、2月の東海地区選で優勝、3月の常滑周年で優出5着と、すでにG1で3優出1Vをマークする充実ぶり。完全に勢いを取り戻してきた井口がV争いに加わってくる可能性大だろう。

 上平真二は2022年三国大会で優勝。48歳5カ月で悲願のG1初優勝を飾ったのが記憶に新しい。マスターズは過去6回出場して3優出1Vと相性の良い大会だけに、今年もV戦線を賑わす存在になってくるのか注目しておきたい。

 原田幸哉はマスターズ史上初のナイター開催となった2021年下関大会で優勝。45歳6カ月のマスターズ最年少V記録を樹立した。あれから4年が経ち、今年は40代最後のマスターズに臨む。ナイター巧者として名高い原田が桐生ナイターでも輝きを放つのか。

 今垣光太郎は2019年宮島大会の覇者だ。近況の今垣は2023年チャレンジカップを最後にSG・G1優出から遠ざかるなど記念戦線でやや苦戦ぎみ。とはいえ今年記念レースを5節走って3コースから3勝を挙げるなど随所で底力を見せており、桐生マスターズでも見せ場を作りそうだ。

 マスターズ初出場組も豪華な顔ぶれだ。池田浩二(愛知)、中島孝平(福井)、笠原亮(静岡)、湯川浩司(大阪)らが新たに名人戦線に乗り込んでくる。

 なかでも注目は池田浩二だろう。本来なら昨年の鳴門マスターズで初出場を果たす予定だったが、F休みで切符を喪失して一年先送りに。今年は選考勝率8.08というトップの数字をマークしてしっかり出場権を手にした。近況の池田は好調そのもので、1月の江戸川周年で優出2着、3月の常滑周年で優出4着、3月のボートレースクラシックで優出5着と記念戦線で優出ラッシュ。今年の賞金ランキングは現在7位で、マスターズ世代では最上位にいる。桐生マスターズのV候補筆頭格は池田だといって間違いないだろう。大会初出場初Vを飾ってその力を見せつけるのか。

 その他にも桐生記念レース12優出3Vと当地相性抜群の瓜生正義(福岡)や、今年6節走って4優出4Vと好調な守田俊介(滋賀)、桐生周年で2回の優勝歴を持つ松井繁(大阪)、昨年の鳴門マスターズで優出している赤岩善生(愛知)、寺田祥(山口)、谷村一哉(山口)、吉川元浩(兵庫)、桐生記念レース7優出1Vを誇るナイター巧者の辻栄蔵(広島)など主役候補を挙げればキリがないほど出場メンバーは充実している。果たして第26代名人の座を射止めるのは誰になるのか。

(データはすべて2025年4月1日現在。カッコ内の表記は支部)