G2「唐津MB大賞~スター候補チャレンジマッチ~」が3月17日から6日間にわたり、ボートレースからつで開催される。A1、A2で覇を競う特別戦は、九州地区選手権で地元G1初制覇するなどSGも勝ち既にスターへの階段を登りだした定松勇樹をはじめ、トップルーキーの西岡顕心、フレッシュルーキーの津田陸翔、笹木香吾、三馬崇史、安河内鈴之介が参戦。登録5000番台の若手がスターへの扉を開けるべく、意気揚々と頂点を目指して乗り込んでくるが、ヤング勢力の前に立ちはだかるのが井口佳典、石野貴之、辻栄蔵、菊地孝平といった特別戦で輝かしい好歴を残す実力者たち。果たして格上をなぎ倒して新星が現れるのか。中堅も地力あるレーサーが多く、見どころは盛りだくさん。
決戦を前に、特別戦初制覇の期待がかかる地元・安河内健選手のスペシャルインタビューを行った。
地元を愛する男・安河内健が唐津城の前で決意を新たにした
まずは九州地区選手権(2026年1月30日~2月4日)を振り返って下さい
「Aランクのモーターと聞いたけど、そういう感じは前検からしなかった。20%台のモーターで出ていない人に対しては分が良かった。ただ、記念でいいモーターばかり出ていることを考えると、中堅からちょっと上くらい。そもそものモーターのパワー自体はどうなんだろうという感じで、ターン回りだけ良かった。伸びを求めていたけど、良かったターン回りがなくなったりしてリスクが多くて、レースしにくい感じが出てきた。直線は下がらなければいいという考えで、ターンがしやすいようにしていました」
2025年は優勝3回
「勝率だけを見るとそこまで高いわけではなかったですが、内容、要所要所での勝負強さはいかんなく発揮できたのかなという一年間。優勝できるチャンスが来たときは、しっかり優勝できました」
A1勝負駆け成功
「前期はいきなり5月1日の地元GW戦でFを切ってしまった。Fの罰則が厳しくなり、新しい制度がどういう感じで苦しいのかが分からなかった。夏場くらいまで思うようなレースができなくて、その影響で期末に勝負駆けという状況になってしまった。勝率6点少し超えたくらいで宮島一般戦(10月19~24日)を迎えました。ここを優勝しないとA1に残れない、ほぼ不可能な得点トップくらいじゃないといけないところで、予選トップから優勝。A1に残れて、ここ一番の勝負強さじゃないですけど、僕の中ではすごく財産になりました。記念を取るとかの方がもっと大事なのかもしれませんが、小さな成功体験は自信になりました。優勝戦でFを切ると50点の事故点加算。一気にB2になるわけですが、優勝戦で1号艇にすわっているわけでして、F持ちだからとか言ってはいられなかった。スタートだけは遅れないようにしなければいけない。優勝戦だから遅れましたという言い訳だけはしたくなかった。それはもう、むちゃくちゃ緊張しましたよ。F持ちだけど、『スタートは遅れないよ』というところをお客さんに見せたかった」
地元からつの優勝がない
「僕の中で、何というかブロック(苦手意識)がかかっている。個人的に海水のレース場の方が好き。成績もいいし、乗っていていつも気持ち良く乗れる。淡水の方は、どちらかというと、どこに行っても苦手意識があるということが、僕の中ではブロックがかかっている。きっと、それが地元で優勝できないことにつながっていると思う。乗りづらいというか合わない。調整とか、乗り心地とか、淡水独特の水面が堅い感じが合わない。そういうのが多分あるけど、そうは言っていられない。僕の中でブロックを外していかないと優勝できないだろうなと思う。最近は、どこに行っても苦手意識をもたないようにしている」
ホームプールではいつも豪快なターンをしていますが
「決して気持ち良くはない。からつで練習しているからこそ、からつの走り方、握り具合とかが分かっているだけ。他の淡水場よりいくらか乗りやすく感じているかもしれないけど、ブロックを外していかないといけない。(優勝戦1号艇で先頭航走)新田泰章さんに2周1マークで抜かれたときも合ってはいなかった。準優進出戦で、逃げたと思った瞬間、1周1マークでフリップアップしたこともあります。普段はそんなことは起こりえないのに、からつでは起きている。もしかしたら、また何か起こるかもと思ってしまう自分がどこかにいる。そういうのを克服しないと優勝できないと思う。G2は獲る気でいきますけど、しっかりメンタル面を整えておかないといけない。自分の壁だと思います。何かのきっかけでブロックが外れると、優勝回数も増えてくると思います」
飛躍のためにはメンタル面の強化
「記念でも同じことだと思う。何回も記念を走っていて獲れないと、俺は獲れないと思ってしまう。そういうのでも、自分が記念を優勝して、ウイニングランをして表彰式に行っているところを想像するとか。ゴールしたときにガッツポーズをする姿を想像するとか。そうやって想像していると、レース運びも違ってくるだろうし。実際に優勝したときに、自分が思っていた通りに事が運んで優勝して、『優勝すると思っていました』と言えるように。そういうイメージは常日頃考えてはいます」
選手になるきっかけ
「やっぱり兄貴(安河内将)の影響が大きかった。小中高と野球をしていて、高校は佐賀工業に進学して甲子園を目指していました。夏に野球が終わって進路を決めないといけないときに、自分が工場のラインとかで普通に働く姿が思い浮かばなかった。中学校くらいまではプロ野球選手になりたいと思っていたけど、高校で本当にプロになる選手を目の当たりにして、僕ではないなと思った。ただ、運動神経には自信があって、プロスポーツ選手にはなりたいなと小さいころから思っていた。兄ちゃんがボートレーサーになり、親戚に入船幸子さん(引退)、テル君(三苫晃幸)がいて、ボートレースは知っていましたが、実際にどんなものなのかを見に行きました。そしたらレースを見た瞬間に『あっ、俺はこれだ』とボートに乗っている自分が想像できました。モーター音とガソリンの匂い、3秒で進む道を決めました」
師匠は峰竜太
「ボートレーサー養成所の訓練時代に、現役のレーサーを呼んで訓練する課業がありました。そのときに竜太さんが来られました。昼食時間はボートに乗れないけど教官に許可をもらい、竜太さんにお願いして2艇旋回をしてもらいました。ずっとボートに乗っていました。そしたら『俺が面倒を見るからトップで卒業してこいよ』と言われました。養成所では操縦の成績はほぼほぼトップでした。チャンプ決定戦ではお兄ちゃん(111期養成所チャンプ)と一緒の形で優勝したかったので3カドにしましたが、僕はスタートが遅れてしまった。それもあってスタートに重きを置くきっかけになりました」
師匠はどんな人
「背中で語るタイプ。俺を見て学べよと。聞いたらもちろん教えてくれるけど、逆に聞かなければ何も教えてくれない。そういうタイプだと思います。聞くのは本当に分からないとき。最初から答えを求めると、何でそういうふうにしているのか理屈が分からなくなりますし。なぜ竜太さんがこう言ってこんなことをしているのだろうかと。実際に整備のやり方とか、何回やってもうまくいかないときにアドバイスを問うと、『なるほどな』と気付かされる。自分では分からない、違う場所にも整備をする部分があったのだと」
同じ峰グループにいるボートレーサー養成所チャンプ3人(末永和也、定松勇樹、常住蓮)
「出会ったときの和也はおとなしかった。でも、だいぶしゃべられるようになった。まじで無口でした(笑)。おとなしすぎて何を考えているのかが分からなかった。今は全然話しますし、コミュニケーションがとれるようになってきた。(定松)サダはやんちゃっぽい感じで、僕と似ているなと思った。(常住)レンはその間っていう感じ。サダほどやんちゃではないし、和也ほど無口ではない」
末永と定松は特別戦V、常住は昨年7Vとブレイク
「3人ともボートレーサー養成所を出てきたときから上手でした。勝手に上手になるだとうと思った。絶対に記念を走るだろうなと。それは見ただけで分かります。レーススタイルはそれぞれ違っていると思いますが、こいつら強くなるだろうなと。(3人の活躍もあって)佐賀支部に勢いがあるのは感じます」
20代を振り返って
「気付けば20代はあっという間でした。別に後悔はないですけど、振り返るともっとできたことがあったのかなと。F3もしましたが、長期の休み中はひたすらターンの練習をしました。それでターンに爆発力が付いたというか、それがなかったら今のターンもできてないと思う。スタートに今ほど考えをもっていなかったと思う。事故点の苦しさも、誰よりも分かっている。Fを3本切ったのは全てを考え直させられた出来事でもありました」
ルーキー世代から30代へ
「私事ですが1月に結婚しました。養う家族ができて一層頑張らないといけない。今までが種まきの時期だったとしたら、ここからは花を咲かせていこうかなと思っています。あとは花が開くだけなので、そういう30代にしたい。下からどんどん(活躍する若手が)出てきている。うもれないように。本当に自分との闘いと思います」
休日の過ごし方
「一時期サーフィンにはまっていましたが、今はやっていません。魚釣りはしています。船から釣ったり、近くの防波堤や呼子の方に行ったりもします。釣りにはまったのは、魚が引くときの感覚ですね。糸を引くときのググッというバイブレーションの感覚がいい。唐津の堤防からは、アジやイカを狙います。釣れた魚やイカは自分でさばいて食べます。釣りは一人でも行きます。海を眺めながらの時間が、オンオフの切り替えじゃないですが、無になれます。唐津の海は魚種が豊富で、他の釣り場はかなわないと思います。今まで釣って一番大きかったのはマグロ(写真)です。壱岐の沖合でしたが、1時間くらいマグロと格闘していました。脂がすごく乗っていて、お肉みたいで、すごくおいしかった。次の日は筋肉痛になりましたけど(笑)」
※本人提供
生まれ育った地元唐津の良さ
「やっぱり海も山も川もあって、自然がいっぱいある。ご飯も美味しいところでしょう。海に泳ぎに行くなら北浜(湊町)です。すごくきれいで唐津のハワイと言われています。本当に唐津のワイキキビーチという感じです。遠浅なので小さな子供連れでも安心して海水浴ができますよ。観光なら唐津城、鏡山の展望台。『唐津くんち』の曳山(ひきやま)が飾ってある曳山展示場も観光スポット。自分は鯛山で参加していますが、やっぱり唐津に住んでいたら『唐津くんち』は憧れると思いますよ。街中を歩き回るのはすごく疲れますが、見物人の数も多くて、すごく盛り上がる。レースとの兼ね合いはありますが、できることなら参加したい。唐津城には小学校の遠足で行ってました」
※本人提供
お薦めのグルメスポット
「食事でイカを食べにいくなら玄洋がお勧め。唐津バーガーも有名ですが、僕的には『39バーガー』が好きですね。(現店舗)お店ができたのはここ2、3年だと思いますが、サイズ感もちょうどいいし、ポテトもボリュームがあって美味しい。ちょうど呼子に行く通り道で、39バーガーを買って車の中で食べながらドライブするのもいいと思います。ハンバーガーと言えば、僕はここ一択です」
新しく生まれ変わったボートレースからつのスタンド
「ボートレースからつ本場には何度か撮影で入ったことはありますが、すごくきれい。昔も入ったことがありますが、スタンドが新しくなってからは、(ボートキッズパーク)モーヴィからつやボルダリングもあって、レースが開催してなくても本当に遊びに来られるようになっていますね」
ホームプールからつの特徴
「ピット離れは2Mまでの距離(173m)が長いのでコース取りに重要になりますね。僕はピット離れがいい方です。(主にモーニング)朝の時間帯は風が穏やかで、わりとインが強いイメージがありますけど、追い風が強まるとインが弱いわけではないですが、逃げ率がグッと下がる気がします。追い風7~8mくらいだとインが強くなるけど、3~5mくらいだとインは落とさないと差されてしまう。でも、落とし過ぎると3コースのまくりを食らうくらいの際どい風。3コースに反応すると差されてしまうし、逆に2コースを警戒しすぎると3コースの選手にツケマイを食らってしまう。バックは内が伸びるので、意外と差しが届きやすいと思います。2マークはツケマイが決まるイメージがあります」
モーターの調整
「基本的にペラ調整ですが、それでも出ないときは整備します。整備をしても出ないときは、ごまかしながらのレースになる。出ていないときなので曲がれないです。伸びられたらふたをされて展開が悪くなるので、スタートでもたせられるようにしている。ごまかすのはめったにないですけどね。曲がれないので競ったら厳しい」
体調管理
「体重はだいたい53か54kgで走ってます。自分がベストパフォーマンスを出せる体重で走ろうと思っています。52kgとかで走っていると、体がだるくて集中力がなくなってくる。わずか1、2kgの違いですが体への影響は全然違います。軽ければモーターは出るかもしれないけど、集中力がなくなるくらいなら体調がベストな状態で走りたい。高校野球をしていたときの体重ですか?63kgくらいでした。めちゃくちゃ食べていましたけど、太りきれなかった」
安河内健の買い時
「僕の買い時ですか。1周と展示タイムがいいときはモーターが仕上がっている場合が多い。直線や回り足のタイムは走る位置、旋回で変わってきます」
現状の佐賀支部と峰グループ
「佐賀支部全体は、いい雰囲気だと思います。もちろん上下関係はありますが、アドバイスを聞きづらいとか話しづらいとかはないです。グループは今も昔も変わりはないです。15人ほどいますかね。年下は日高龍之介と小柳勝希。若手が増えてきて、僕もちょっと上の世代になってきています。みんなで集まるのは年に1回あるくらい」
九州地区選手権を走っていて、MB大賞で乗りたいなと思えたモーター
「(定松)サダが乗った20号機か米丸乃絵さんが乗っていた28号機を引きたい。サダは前検のスタート練習が一緒だったけど、このモーターは出ているなと思った。好みの仕上がりにしていけば、もっと出るだろうなと思って見ていたけど、(超抜級で優勝)『ああやっぱりね』と思った。ポテンシャルの高さでしょうね。28号機も伸び系だと思う。正月戦の(上野)真之介さんも出ていました。新開航さんの10号機も良さそうには見えました。武富智亮さんが出ていた16号機もいいと思う。やっぱり伸びがいいモーターは魅力ですね」
来年3月は地元でSGクラシックが開催
「クラシック出場の権利が欲しいので頑張り時かなと思っています。やっぱり地元のSGは出たいですよね」
最後にMB大賞への意気込みを
「名目通り、スター候補チャレンジなので獲るつもりで僕は走ります。ただ、G2だから特別に気合を入れるようなことはしない。いつも一生懸命走っている。一般戦だろうが、G3、G2、G1だろうが、優勝を目指して走っていることに変わりはない。いつも通り走るだけ。ファンの方の期待に応えられるようにベストを尽くしますので、応援よろしくお願いします」
(聞き手・スポーツ報知からつ担当 高木拓也)
安河内 健(やすこうち・けん)
安河内 健(やすこうち・けん) 1995年8月12日生まれ。30歳。佐賀県唐津市出身。佐賀支部。122期として2018年5月に唐津でデビュー。2020年9月戸田一般戦で初優勝。通算では7回優勝。兄は111期の安河内将。同期は原田才一郎、畑田汰一、中村日向、中亮太、若林義人ら。生涯獲得賞金は1億4974万4466円。獅子座。172cm、53kg。血液型B型。
「スター候補チャレンジマッチ」のサブタイトルが銘打たれている唐津MB大賞。将来が楽しみな登録5000番台の若手が16人出場する。その中からスポーツ報知の九州・山口地区の担当記者がイチ推しのレーサーをピックアップした。
【若松担当】井上誠之記者推奨
西岡顕心 峰竜太も認めるセンスの良さ
西岡顕心 にしおか・けんしん(24)(129期・香川支部)
A1 勝率6.98 2連対率51% 平均ST 0.16 イン1着率75%
通算優出19回 ― 優勝2回
有望な若手が多い香川支部の中でもセンスが際立っている若手。同期では最優秀新人の藤原碧生が出世争いではリードしているが、これまで8節走ったG1で6回予選突破。若手は準優に乗るのにも苦労するのに、当たり前のように準優に乗って、すでに優出も3回。昨年8月の三国周年(単独開催で豪華メンバー)では予選2位通過もしている。準優ではさすがにプレッシャーに負けたのかスタート遅れで4着に負けた。
支部は違うのに峰竜太も目をかけていて、昨年の徳山周年ではじっくり話し込むシーンを見た。横でずっと聞いていたけど、帝王学を教えているって感じだった。峰に西岡のどこが気に入ったのか聞いたら、「センスの良さと努力家」って答え。「環境が良ければ一気に上にいく選手」とも。自分が教えたくて仕方がないって感じだった。
【若松担当】井上誠之記者推奨
定松勇樹 メンタルも強い将来の天下取り候補
定松勇樹 さだまつ・ゆうき(24)(125期・佐賀支部)
A1 勝率6.83 2連対率52% 平均ST 0.14 イン1着率75%
通算優出50回 ― 優勝16回(SG 1回、G1 2回)
もうね、言うまでもなく将来の天下取り候補。末永和也と2人でね。イメージは「ターンの末永、モーター出しの定松」かな。今になって分かる。多摩川オールスターのSG制覇がフロックではなかったことが。今年のG1連覇も勝つべくして勝ったって印象。SG制覇直後はちょっとスランプ気味なところもあったけど、末永のブレイクで息を吹き返してきた感じ。相乗効果。最近のG1成績を見ると準優は1号艇か2号艇で乗ることが多い。すなわち予選から安定して強い。唐津の地区選手権Vは転覆からの巻き返し。メンタルも間違いなく強い。
【大村担当】長谷昭範記者推奨
佐藤航 外からでも浮上できるターン力で今期勝率7点に迫る
佐藤 航 さとう・こう(26歳)(124期・埼玉支部)
A2 勝率5.92 2連対率43% 平均ST 0.15 イン1着率58%
通算優出32回 ― 優勝3回
イチオシは今年1月のびわこG2「秩父宮妃記念杯」で優勝戦1号艇ながらも3着だった佐藤航です。特別戦初優勝はお預けとなりましたが、そのリベンジの場として期待したいですね。近況は優出ラッシュで、びわこG2の後も戸田、江戸川で優出して、その江戸川では3コースまくりで優勝。なんと、びわこG2の前の戸田でも優出しているし、今期勝率は7点に迫る勢い。もう勢いは抜群ですよ。それにコース不問で狙えるのが心強い。外からでも持ち前のターンで浮上してきますからね。
【下関担当】尾本恭健記者推奨
島川海輝 山口支部将来のエース候補は22歳で既にV4
島川海輝 しまかわ・かいき(22歳)(126期・山口支部)
A2 勝率5.84 2連対率43% 平均ST 0.15 イン1着率75%
通算優出16回 ― 優勝4回
2020年5月にデビューした島川海輝。A1に1度昇格したことがあり、自己最高勝率は6.60。ファイナル入りは16回で4回優勝を果たしている。だが、現在2期連続A2に低迷。伸び悩んでいると言えるが、まだ22歳で山口支部期待のホープとして注目されている。
師匠は末永祐輝で、末永の師匠はボート界のエースだった今村豊(引退)。したがって同じグループには白井英治もいる。強くなりたい気持ちは強い。将来は白井のような山口支部のエースになるような素質を秘めている。今後目の前に立ちはだかる「壁」を打ち破ることができれば、G1、SGで活躍する選手になれるだろう。
【福岡担当】中村雅俊記者推奨
篠原晟弥 貪欲に上を目指して遠回りも まくり一撃に魅力
篠原晟弥 しのはら・せいや(25)(124期・福岡支部)
A2 勝率6.19 2連対率49% 平均ST 0.13 イン1着率55%
通算優出12回 ― 優勝なし
スタート力が魅力で一発を期待したくなるタイプ。勝負どころでもスタートをしっかり決めてくる印象です。調整にもこだわりを感じさせ、初優勝するために強力な足を求めて、他の選手と異なるペラの形にも取り組んでいました。3年前にA2級になったのにここ2年はB級だったのも、それが一つの要因なのかも。少し遠回りしている印象で、もっとやれるし、本人もそう思っていると思います。
福岡育ちで3コースの決定力が一番の魅力。2コースでもチャンスがあればまくりを狙う気になる位置。外になってもスタート力で活路をひらいてくれそうです。貪欲に足を求めてすごい仕上がりになるシーンも見てみたいですね。
【芦屋担当】井上泰宏記者推奨
安河内鈴之介 支部越えて末永和也に弟子入り センス光るスピード差し
安河内鈴之介 やすこうち・すずのすけ(22)(133期・福岡支部)
A2 勝率5.69 2連対率41% 平均ST15 イン1着率81%
通算優出4回 ― 優勝なし
福岡支部の期待の星でありながら、師匠は佐賀支部の末永和也。何度か断られたようだが、めげずにお願いし続けて弟子入りすることができた。
デビュー当初からレースセンスの良さは光っていた。スピードを乗せたまま深く踏み込む差しの鋭さは、佐賀支部のDNAを感じさせる部分でもある。芦屋正月戦でも上位着を並べていたし、昨年の芦屋お盆シリーズでは優出と、福岡支部の猛者を相手にも力負けすることはない。
旋回力に速攻力が加わったことで、センス任せでなく、攻めの幅も破壊力も増している。そしてこれだけの武器をそなえながら、一番の長所は気持ちの強さ。焦ることや気後れすることがないのだ。今節最も登録番号の若い選手で特別戦初出場だが、そんなことは関係なくマイペースのレースでアピールする。
【徳山担当】山本卓矢記者推奨
笹木香吾 全速スタートの強攻戦が光る山口支部のホープ
笹木香吾 ささき・きょうご(26)(130期・山口支部)
A2 勝率5.72 2連対率41% 平均ST 0.14 イン1着率61%
通算優出2回 ― 優勝なし
出足、回り足を求めて調整するタイプだが、行き足から伸び系になることが多い。それを生かすためにも、とにかく「全速で質のいいスタートを行って攻める」のがレーススタイル。道中のさばきよりも1Mで勝負をつけたいので、思いっきりまくって抜け出すのが理想。センターからの攻撃力が高く、勝負どころで3カドに引いた際はきっちりスタートを踏み込んでまくりにいくシーンが目立つ。強気の攻めが光る山口支部のホープ。
【からつ担当】高木記者推奨
安河内健 佐賀支部後輩の活躍に刺激8度目の正直で悲願の地元Vへ
安河内健 やすこうち・けん(30)(122期・佐賀支部)
A1 勝率6.26 2連対率46% 平均ST 0.15 イン1着率83%
通算優出34回 ― 優勝7回
同じ峰竜太グループで後輩の末永和也と定松勇樹はSGとG1を優勝。誰もが憧れるGPの舞台も経験する。常住蓮は昨年7Vの大活躍。九州地区選手権ではG1初予選突破、G1初優出。優勝戦は末永、定松、常住のボートレーサー養成所チャンプトリオそろい踏みでのファイナル入りだった。
後輩に先を行かれている安河内だが、デビュー当時から豪快なターンには将来性がうかがい知れた。師匠の峰も「センスはある。あとは自分(安河内)がやるかどうかだけ」。F3を抱えるなど度重なるスタート事故で出世は遅れているが、間違いなく上の舞台でやれる逸材。
これまで地元の優出は7回を数える。先頭を走りながら道中逆転や、2024年6月のG3ウエスタンヤングは1号艇で優出。今度こそVゴールを決めるかと期待されながら、チルト3度に跳ね上げた新開航に屈してしまった。届きそうで届かない地元優勝。歯がゆい思いは記者も同じ。8度目の優出で結果を出し、黄金期を迎えた佐賀支部からまた一人、スター街道を歩み出してもらいたい。
※各選手の級別・勝率・2連対率は今期適用成績2025年5月~10月、平均ST・イン1着率は2025年3月~2026年2月時点
※通算優出、優勝回数、スポーツ報知各記者の担当場は2026年2月26日時点





